公認医療情報システム監査人実務研修

公認医療情報システム監査人実務研修について

1.公認医療情報システム監査人実務研修とは

公認医療情報システム監査人実務研修(Medical Information System Certified Auditor Training 以下、MISCAT)は、協会の会員であるMISCA及びMISCA補の監査能力の向上・維持を目的とした、実務研修です。MISCATの最大の特徴は、単なる模擬研修ではなく、実際の審査に立ち会うことです。

2.研修の概要

一般財団法人医療情報システム開発センター(以下、MEDIS-DC)の実施する、保健医療福祉分野のプライバシーマーク制度(以下、保健医療福祉Pマーク)等の現地審査にオブザーバーとして同行し、審査業務(第三者監査)を通して監査(第一者監査)の実務を学習します。

参加に先立ち、保健医療福祉Pマーク研修MCPOAMCPO養成コース)を受講することから、審査の実務を容易に理解でき、審査の雰囲気を体験できます。希望により引き続き保健医療福祉Pマーク審査員のOJT研修に移行することも可能となっています(MEDIS-DCによる審査あり)。保健医療福祉Pマークの審査対象事業者は全国にまたがるため、できるだけ参加者の居住地に近い事業者を割り当てることが可能で、時間・経費の節約ができるメリットもあります。保健医療福祉Pマークの審査対象事業者は以下の通りです。

  • 病院、診療所、歯科診療所、健診機関、検査センター、介護福祉、薬局業、治験、審査支払機関、健保組合、情報処理サービス業など。

3.対象

MISCATへの参加対象者は以下の通り。興味本位、情報収集などの目的の方はご遠慮いただきます。

  1. 内部監査を実施したいが、監査の実施方法が分からず実施できないでいる方。
  2. MISCA補でありながら、監査の実務を経験する環境を持たないことから、MISCA認定条件を満たせない方。
  3. MISCAでありながら、配置転換等で監査に関わる事ができなくなり、資格更新が難しい方。
  4. 保健医療福祉Pマーク審査員やPREMISs審査員として審査に関わってみたい方。
  5. その他、監査の実務を勉強したい方。

4.研修内容

一般的な保健医療福祉Pマーク審査業務の流れは以下の通り。

  • 0.受理審査
  • 1.書類審査
  • 2.現地審査
  • 3.指摘文書の作成
  • 4.報告書の作成
  • 5.審査委員会へ付議
    • MISCATでは、”2.現地審査”に同行します。拘束時間は原則1日です。

現地審査のスケジュールは以下の通り(括弧は概算時間)。

  • 0.事前打ち合わせ(2時間)*
  • 1.トップインタビュー(30分)
  • 2.個人情報保護の取組み状況の確認と質疑(2時間)
  • 3.現場の運用状況の確認(2時間)
  • 4.総評(1時間)
    *「0.事前打ち合わせ」は、審査チーム(通常2名)の意見交換の場である。現地審査日より前に東京で行うため、出席が望ましいが必須とはしません。

5.MISCAT参加条件

  1. 当協会の賛助会員または正会員であること(当該年度の会費を納入済み)。
  2. MISCA補またはMISCAの認定を受けていること。
  3. MEDIS-DCのAMCPO養成コース修了者であること(修了後1年以内)。
  4. MEDIS-DC及び協会が定める守秘誓約書に誓約できること。

6.MCPO、AMCPOへの参加費補助制度

MEDIS-DCのカリキュラムが変更され、日程が短縮されて参加費がほぼ半額となったことから、MCPO、AMCPOの参加費補助制度は、平成27年度で終了しました。

8.MISCAT参加申請

AMCPO修了後、以下の申請書類を協会事務局に郵送します。書類審査後、スケジュール調整を行います。

  1. MISCAT参加申請書(様式2)
  2. AMCPO修了証(1年以内)の写し
  3. 履歴書
  4. 所属先の概要が分かる書類(パンフレット等)
  5. 小論文:現在の職務内容と参加動機を簡潔にA4版1枚程度にまとめる。
  6. 誓約書(様式3)
    • 再参加の場合は、3,4,5は不要です。

9.MISCAT参加の手順

  1. 事務局:MISCAT参加申請書の受理審査。
  2. 事務局:希望に合わせた研修候補(日程、業種、所在地)をメールにて連絡(原則審査日の1ヶ月前以上)。
  3. 参加者:スケジュール調整の上、研修先を決定し事務局へ連絡。
  4. 事務局:研修先に参加の同意を得るとともに、審査リーダへ連絡。
  5. 参加者:審査リーダより事前打ち合わせ日程、集合場所、時間等の情報を得る。

10.参加料

MISCATへの参加料は無料とします。ただし、事前打ち合わせへの参加(必須ではない)、現地への交通費・宿泊費等は自己負担です。

11.監査実績の認定

「公認医療情報システム監査人認定制度規程」3.1監査実績の認定要件において、MISCATの参加は、1回を12ヶ月の監査実績とみなします。

12.継続参加について

  1. MISCATへの参加は、原則一人2回/年までとする。
  2. MISCATの参加間隔は、原則として最低3カ月空けること。
  3. AMCPO終了後1年を過ぎた場合は、再度AMCPOの参加が必要(MCPOは不要)。
  • 上記について保健医療福祉Pマーク審査員のOJT研修に移行する際は(MEDIS-DCによる審査あり)この限りではありません。

13.MISCAT留意点

  1. MISCATへの参加の可否、日時、場所、研修先事業者等は、申請者の希望を勘案し事務局が決定する。参加希望者数や申請案件数等によりMISCATの申請者全員が、参加できるわけではない。できるだけ多数の人に参加していただくため、未参加者を優先する。
  2. 審査時間は、原則として1日である(移動時間を除く)。
  3. 事前に研修先事業者にMISCAT参加者の氏名・所属を通知し同意を得る。同意を得られない場合は参加できない。
  4. 日程、地域、事業者等が合わない場合は、参加できないことがある。
  5. 参加人数は、審査1件につき原則として最大2名とする。
  6. 審査中は審査チームと行動を共にし、審査リーダの指示に従うこと。
  7. 参加に当たっては、勤務先の正規の名刺を持参すること。
  8. 審査に影響を与えないことを原則とすることから、審査中の発言は禁止する。
  9. 審査中に不適切な言動があった場合は、理由の如何を問わず退出してもらうことがある。
  10. MEDIS-DCより渡される審査関連資料は、現地審査終了時に審査リーダに全て返却する。

14.FAQ

Q1 MISCATへの参加は、事前にMCPO及びAMCPOの修了が求められていますが、仕事の都合で2 日間空けるのは難しい状態です。個別に受講は可能ですか?

  • MCPOからAMCPOの受講に間が空いていても問題ありません(MCPO修了に有効期間はありません)。都合の良い時にMCPOを修了しておいて、MISCAT参加直前にAMCPOに参加すると効果的です。もちろんMCPOとAMCPOを連続して受講することも可能です。

Q2 MISCATに参加すると審査実績に見なされますか?

  • MISCATの参加は、1回を12ヶ月の監査実績とみなします。従って、毎年参加することにより、MISCA補からMISCAへの昇格が可能となります。

Q3 MISCATへの参加日はいつ頃決定されますか?

  • 原則として遅くとも現地審査の1ヶ月までに決定します(日程調整は2ヶ月より行います)。現地審査決定後のキャンセルはできるだけご遠慮下さい。

Q4 ある医療機関の電子カルテシステムに興味を持っています。その医療機関は、保健医療福祉Pマークの認定を受けているためMISCATで行ってみたいのですが可能ですか?

  • 日程、地域、業種までの希望は配慮しますが、特定の事業者についての希望はお受けできません。

Q5 MISCATへは何回でも参加できますか?

  • 参加希望者数により変動すると思いますが最大年2回が原則です。また、参加間隔は最低3ヶ月空けてください。
  • AMCPO終了後1年を過ぎた場合は、再度AMCPOの参加が必要です(MCPOは不要)。

Q6 勉強のためオブザーバ参加ではなく審査そのものに関わってみたいのですが可能でしょうか?

  • AMCPOの修了者であれば、MEDIS-DCのOJT研修(無料)を受講して、MEDIS-DCの審査員になることは可能です。詳しくはMEDIS-DCにお問い合わせ下さい。

Q7 MISCATに行く事業者に知り合いがいるのですが、利害関係があると判断されますか?

  • 利害関係とは”利害が互いに影響し合う関係”とされています。協会では以下のような事例を利害関係があるとしています。
  1. 過去にその事業者に勤務していた、あるいは就職が決定している。
  2. ベンダーに勤務していて、その事業者の病院情報システム等の導入に関与していた、あるいは関与が決定している。
  3. その事業者にコンサルタントサービスを提供したり、提供予定である。
  • 従って、知り合いがいる程度では利害関係があるとは判断しません(もちろん知り合いもいない方が望ましい)。また、上記の事例があっても2年以上経過している場合は利害関係があるとはしませんが、最終的には参加者のモラルで判断願います。

Q8 審査チームによる事前講習や事後の反省会などはないのでしょうか?

  • 現地審査に関わる審査員の方にとってMISCATは全くのボランティアとなります。従って、審査員への負担を最小限とするためMISCATとしては特別な対応は予定しておりません。ただし、審査リーダのほとんどはMISCA取得者であるため、個別対応の余地はあると思います。

Q9 MISCATに関する資料は事前に勉強することはできますか?

  • 研修に関する資料は、研修先事業者の企業秘密も含まれるため事前に配布することはできません。配布は、事前打ち合わせの時に渡され(参加しない場合は現地審査当日)、現地審査終了とともに速やかに審査リーダーに返却します。

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